ストリートファイターブログ『レッドサイクロン』

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碧いワタリガラス

 
キミは知っているか。シャドルーの残党を追い続けたあの男を。キミは知っているか。彼の執念の捜査と、その結末を……!!
 
※今回のコラムを読むにあたり、予備知識としてキャラクター紹介「クリムゾン・ヴァイパー」及びコラム「C…」を、あらかじめご一読いただきたい。

秘密結社シャドルー。
麻薬、武器密売、要人暗殺…、数々の悪事を行ったその組織は、リュウら世界各地から集まった格闘家たちの活躍により壊滅した。(ストリートファイターIIの結末である) しかしそれはあくまでも表向きのことだった。ベガをはじめとしたシャドルー四天王は、すべて消息不明。タイ基地が押さえられたとはいえ、四天王が逃げおおせたという事実と世界中に広がる組織の規模を考えれば、どこが“崩壊”といえよう。
 
シャドルー残党を追う04
シャドルー崩壊は世界中に伝えられた。
滅んだという証拠はなにひとつないにもかかわらず。

  
スマルト・レイヴン。
彼もまた、シャドルー崩壊を信じていないひとりだ。
「きっと奴らは生きている。必ず捕まえてやるぞ!ベガ!!」
こうしてレイヴンと彼の同志の、シャドルーを追う日々が始まった。
 

シャドルーを追う執念の男


エピソード1


レイヴンは双眼鏡片手に張り込みを続けていた。視線の先は向かいのビル。一見粗末なビルだが、上階の一室がギャンブル場になっているらしい。まわりを欺き、わざわざ外観を貧相なつくりにしているところをみると、非合法なギャンブルが行われているに違いない。

ここにある男が現れるという情報を掴んだのだ。レイヴンはカーテンの空いている小さな窓に目を凝らす。なにかトラブルが起こったようだ。カードテーブルやビリヤード台が粉々に砕け、あたりに散乱する。中央には騒ぎの張本人である、ひとりの男が立っていた。騒ぎを聞きつけた警備員が男を取り囲むも、咆哮とともに振り回された男の腕ひとつで全員吹き飛ばされた。間違いない。あれはバイソンだ!騒ぎを起こしたことで警察や消防が呼ばれたようだ。バイソンはビルを出て迎えの車に乗りこみ、何処かへ消えた。

消息不明といわれたバイソンが生きていた。他のシャドルー四天王もきっと生存しているに違いない。待っていろ、必ず見つけ出してやるぞ!
ストリートファイターIVビギニング rologue7(バイソン)より
 
シャドルー残党を追う01
バイソンは生きていた。
ほかの四天王もきっと―!


エピソード2

レイヴンはあるパーティーに潜入していた。着慣れないタキシードに身を包み、シャンパングラスを手に取る。どこにでもあるような上流階級のパーティーだが、ある一点だけが普通と異なっている。参加者全員が仮面を付けているのだ。潜入にあたり、レイヴンも仮面を付けている。視野の狭さでなんとも落ち着かない。「まったく金持ちの考えることはわからない。」レイヴンは思わず仮面の下で呆れた。
 
実はシャドルー傘下だったある組織に潜入している仲間から、今日ここにヤツが現れるという情報が入ったのだ。レイヴンは仮面に仕込んだ小型マイクで同僚と連絡を取り合いながらヤツ―バルログ―を探した。部屋の向こう、少し離れたところにターゲットらしき男を発見!編みこまれた長髪、蛇のイレズミ、仮面の模様…間違いない!!
 
どうやらバルログは迎えの男と外へ出るらしい。バイソンの追跡には失敗してしまったため、バルログの発見は、やっと掴んだ手がかりだった。絶対にシャドルーのアジトを突き止めてやる!そうなればベガ、次はお前の番だ!!
ストリートファイターIVビギニング rologue8(バルログ)より
 
シャドルー残党を追う02
マイクの先の同僚の声も興奮に震える。
「国中の衛星を使っても、絶対アジトを見つけてやる!」


 
エピソード3

人気のない山奥に建てられたなにかの研究施設。バルログの追跡チームは、長い尾行の末、車がこの研究施設に入っていくのを確認した。レイヴンら捜査班は色めきたった。ここがシャドルーの秘密アジトに違いない。
 
しかし外からいくら調査を進めても、この施設に関することはなにもわからなかった。突入しようにも証拠が足りないと、上層部に止められた。ここにきて動きが取りづらくなってしまったのは、シャドルーの影響が上層部に残っているからなのだろうか。しかしこうしている間に、ヤツらは拠点を移してしまうかも知れない。
 
そんな時、施設からひとりの研究員らしい男が出てきた。捜査班は短い打ち合わせのあと、その研究員を捕らえ、服とIDを奪った。ここは多少の危険を冒しても内部へ潜入し、決定的な証拠を掴むのだ!レイヴンはそう決意し、研究施設へ乗り込んだ。
 
服とIDのおかげか、潜入は拍子抜けするほど簡単だった。レイヴンの勘が正しければ、シャドルー基地の本体は地下深くにある。レイヴンは最下層を目指した。そしてたどり着いた先に、いくつもの巨大な水槽を見つけたのだった。そのとき、ふいに声が響いた!

――お前たちはどこの狗だ?あの人形の部下か?

真正面の水槽、ゆらゆらと動く液体の中にその男はいた!!ベガ!!!

「ベ、ベガ!?まさか、……あ、ぐあああああああああっ!」

水槽から放たれた光がレイヴンを包むと、彼の声は途中から悲鳴に変わった。体は痙攣し、やがてレイヴンは膝から崩れ落ちた。こと切れたレイヴンの上で、ベガの笑い声だけが闇に響く。レイヴンの動きはベガに勘づかれていた。容易に地下に潜入できたのも、ベガの罠だったのだ。
ストリートファイターIVビギニング rologue9(ベガ)より

シャドルー残党を追う03
ベガの罠にはまり、おびき寄せられたレイヴン。
ベガの発した光になす術もなくレイヴンは倒れた。


こうして、シャドルーを、そしてベガを追った男、スマルト・レイヴンの戦いは幕を閉じたのだ。
 

スマルト・レイヴン、その正体

これらのエピソードは、ストIV公式サイト、ノベル「ストリートファイターIVビギニング」のバイソン編、バルログ編、ベガ編で読むことができる。この3編はスマルト・レイヴンの視点で、シャドルーを追う日々が描かれている。これらの物語は読者に好評だったようで、主人公に置かれたスマルト・レイヴンはなかなかの人気を博した。公式ブログには「顔が見たい!」という意見が寄せられ、後日カプコンのデザイナーから、レイヴンのデザイン画が描き下ろされた。
 
レイヴン01
そのデザイン画がこちら。 
ゲーム本編にからまないキャラとしては異例である。

 
人気の秘密は、悪の組織を追うひたむきな姿と、どこかの組織に属しているようだが、詳細は明かされていないという、ミステリアスな部分であろう。しかし彼の素性はほんとうに謎なのか。ひょっとしたら彼には明らかにされていない秘密があるのではないか。このデザイン画が公開されたことで、その秘密に迫ることができそうだ。さあ、彼はいったい何者なのか…!?
 
デザイン画を見ると、なかなかおしゃれな男である。さらに端にはデザイナーのメモが。
 
レイヴン04

彼の性格や容姿について書かれているが、その中でも以下の2点に注目していただきたい。
 
「服装はヴァイパーのアレンジ」
「頭がカラスのイメージ」

 
服装はクリムゾン・ヴァイパーのアレンジであるという。たしかにふたりのスタイルは似ている。そろってネクタイまで締めている。ふたりにはなにか関係があるのだろうか…?

夫婦
スーツにネクタイ。
たしかに似てる。


そしてもっとも興味深いのは、彼の頭がカラスのイメージであることだ。
 
レイヴン03
ホ、ホントだーっ!!!
 
こっ、これは!!襟足が尾、もみ上げが足、そして羽のような部分も見える。たしかにカラスのような髪型だ。
 
…はっ!!!!
 
彼の名前を最初に聞いたとき、すぐに気づくべきだった。スマルト(Smalt)は“深碧”レイヴン(Raven)はワタリガラスという意味ではないか!彼の名前は、ズバリ“碧いワタリガラス”だったのである。
色+動物。髪型がそのまま名前になっているなんて面白い。
 
…あっ!!!!
 
髪型が名前になっているといえば、クリムゾン・ヴァイパーがそうである。クリムゾン(Crimson)は“深紅”ヴァイパー(Viper)は“クサリヘビ”という意味なのだ。
 
赤いクサリヘビ
こちらはかわりやすい、“紅いクサリヘビ”。
長い三つ網は蛇そのものである。

 
ヴァイパーと同系の服、ヴァイパーと同じネーミング、そしてヴァイパーと同じ、悪の組織を追う使命―!!こうなれば真実は見えたも同然だ。もうお分かりだろう。…そう、レイヴンとヴァイパーは同じ組織の人間と考えて間違いない。もちろん、その組織とはCIAだ。
レイヴンはCIAの捜査官で、その名前もCIA内のコードネームなのだ。ストIV公式サイトにはCIAとはひとことも書かれていない。「気づいた人だけわかればいい」という、なんとも挑戦的なスタイルである。謎多いミステリアスな部分が魅力の彼であったが、実はしっかりとした裏設定があったようだ。
  
彼の正体をCIA捜査官とする推理、おそらくこれは間違いない。ひょっとしたら気づいていた人も多いかもしれない。しかし当ブログではさらのその先を行きたい!わざわざデザイン画が描き下ろされるレイヴンである。彼にはもうひとつくらい、秘密があってもおかしくない。この男には、きっとまだ隠された真実がある!!
 

さらなる秘密

CIAという組織を通じ、ヴァイパーとのつながりが見えたレイヴン。そう思って公式サイトのノベルを読み返してみると、バルログ編でバルログの情報をリークしたとされる同僚もヴァイパーではないかとすら思う。(ノベル原文では「シャドルーグループのひとつに潜伏している工作員」とされる。S.I.Nに潜入しているヴァイパーのことだろう。) のようにレイヴンにとってヴァイパーは関連深い人物だが、逆にヴァイパーにとってもレイヴンは関連深い人物だったのではないだろうか。

ヴァイパーは愛する娘ローレンとふたり家族である。そのヴァイパーの夫、ローレンの父親の存在は謎に包まれているのだ。
―そう!彼こそがその男なのではないだろうか。
 
“スマルト・レイヴンはヴァイパーの死に別れた夫” 
 
これが当ブログの推理するレイヴン最大の秘密である。
 
レイヴン02
地震・雷・火事……。
抜けていたと思われていた“オヤジ”はこんなところにいた。


ベガの手にかかったレイヴンだが、ひょっとして生き延びたのでは…と淡い期待をしてしまいそうだが、スパIV(ウルIV)のヴァイパーのオープニングを見ると、その望みは絶たれてしまう。ヴァイパーは仲間からのレイヴンら調査チームの全滅を知らされるのだ。

「そう…彼の遺体も…。つまりシャドルーを追跡していたチームは全滅したのね?」

訃報
レイヴンとその仲間も帰らぬ人となったようだ。

シャドルーに最愛の夫を奪われたヴァイパー。S.I.N社のエージェントとして潜入捜査を続ける彼女にとって、これほど過酷な任務はないだろう。なにせ、夫を殺したシャドルーに通じる組織に身を置かないとならないのだ。ヴァイパーの仕事ぶりはビジネスライクで、義理や人情で動かないとされる。しかしS.I.N社の、そしてシャドルーの全容解明は、愛する夫への仇討ちへとつながるのだ。セリフの端々に「ビジネス」を強調する彼女だが、その裏には亡き夫への深い情があるのだ。女性の真意は言葉だけではわからない。あなたのヴァイパーを見る目も変わったのではないだろうか。
 
ケータイ待ちうけ
冷徹に見えるその内には、強い思いが隠されている。
 

楽しき職場、CIA

さて、今回の考察でわかったことに「CIAの捜査員は動物を模した髪型にしなくてはならない」というものがある。
ヴァイパーはクサリヘビ、レイヴンはワタリガラス。さらにストリートファイターVでヴァイパーが通信を行う仲間にジェイド・ゴートという人物もいる。ジェイド(Jade)は“翡翠”ゴート(Goat)は“山羊”であるため、深緑のヤギ頭をしているのだろう。こうなると、ほかのメンバーも見てみたいものだ。いったいどんな髪型なのだろう?
 
ジェイド・ゴート
名前だけ登場のジェイド・ゴートさん。

それでは登場してもらいましょう。
CIAのみなさん、どうぞーっ!!
 
ひとり目!
ブラック・ジラフさん。
動物ヘア01
非番の日は彼氏の帰りを首を長くして待ちます。
 
 
ふたり目!
モスグリーン・オックスさん。
動物ヘア03
残業はモーけっこう!

 
3人目!
パープル・セイウチさん。
動物ヘア02
トドやアシカと間違えないでね!



動物ヘア04
CIA、楽しい職場です♪
 
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プロフィール

りょう

Author:りょう
ストリートファイターの投げキャラ好きでパッド派。
ザンギエフやサンダー・ホークで十字キーをぐるぐる回します。



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