ストリートファイターブログ『レッドサイクロン』

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格闘王 愛の劇場

 
格闘王 愛の劇場

リュウの親友にして、ライバルのケン。リュウがただひたすら強さのみを求めて修行を続けていくのに対し、ケンは恋愛、結婚、仕事、子供の誕生、と非常に人間臭い人生を送っている。愛する家族と充実した仕事に恵まれ、非常に幸せな時間を送っているといえるだろう。今でこそ、そう言われるケンだが、彼の生い立ちを調べてみると意外な過去が見えてくる。今回は全米格闘チャンピオン、ケンの生まれからその半生を振り返る。


ケンの半生03
今回のコラムはケン・マスターズの愛の物語。

ケンはホントに日本人?金髪の秘密

ケンといえば、まず目立つのがあざやかな金髪。彼はアメリカ人なのであろうか?朝日ソノラマ『ストリートファイターコンプリートファイル』によると、ケンは日本生まれの日本育ちであるという。ではなぜ彼は金髪なのだろうか。実はケンはもともと黒髪なのだ。それは彼の黒い眉を見てもらえればわかるだろう。つまり髪は染めているのである。
ケンが髪を染め始めたのは彼が中学生の頃。家でゴタゴタがあり、両親が離婚寸前までいったのだという。家庭が円満でなかったことでケンは非行に走り髪を金色に染めたのだ。一見不幸とは縁のない人生を送ってきたと思われていたケンだが、少年時代はいろいろと苦労があったようである。両親は結局和解し、その後は仲良く暮らしているが、ケンは髪を染めたまま。これは「あの時のことを忘れんなよ」という警告なのだそうだ。ケンが日本人ながら金髪なのは、家庭不和を乗り越えた親子愛の産物だったのである。(新声社/波動拳の謎より)

ケンの半生02
「その色、2Pカラーとしてリュウとの対比を図ったのでは」って?
おいおい、大人の事情はナイショにしててくれよ。


いきなり暗い過去が明らかになったケンだが、彼の過去にはまだ秘密がありそうだ。ケンは初代ストリートファイターにおいて拳(ケン)という表記だったが、のちにフルネームは“ケン・マスターズ”で、世界有数の富豪・マスターズ家の御曹司、という設定が明らかになった。(ストZERO2) それまでケンはマスターズなんて名前では呼ばれたこともなく、金持ちだなんて素振りも一切見せていなかった。次の項では彼のマスターズ家とのつながりや出生の謎に迫ってみよう。
 
マスターズ姓の謎

たしかにケンは初めからマスターズの名で呼ばれていなかったが、ストII時代から「ケンの母方の祖父がアメリカ人」という設定はあった。当時は明らかにされていなかったが、この祖父こそ名門マスターズ家の当主であることは想像に難くない。ケンの祖父は日本人女性と結婚、娘をもうける。この娘が日本で日本人男性と結ばれ、ケンが誕生するのだ。
 
◆マスターズ家想像図1
マスターズ家家系図01
 
彼の名前は「“拳”から“ケン・マスターズ”に設定変更された」と思われがちだが、「もともと“拳(ケン)・マスターズ”だった」とも考えられる。マスターズ姓は母親のものだが、ケンの父が婚姻を機にマスターズ姓を名乗ったのかもしれない。そうすれば、ケンも初めからマスターズ姓なのに納得である。『ストI』や『ストII』ではフルネームで呼ばれることがなかっただけで、もともと拳(ケン)・マスターズだったのだ。

ケンの半生02
子供の頃は外国人みたいな名前だとからかわれるじゃん?
だから「ケン」で通してたワケ!
後付け?おいおい、大人の事情はナイショにしててくれよ。


出生の秘密

しかし出身や国籍についてはイマイチはっきりしない。日本で生まれ育ったはずが、『スパIIX』のプロフィールでは「国籍:アメリカ」となっているのだ。(ストコレ公式ガイド/カプコンファミ通) また『ストII’』のバックストーリーでも、「母国アメリカ」との表記がある。さらに『ストZERO3』以降、「出身地:アメリカ」とされている。これはいったいどういうことなのか。前述の日本生まれという設定と矛盾が生じてしまう。
ケンがアメリカ国籍を持っているとなると、やはりアメリカで生まれた可能性が高い。なぜなら、日本が親の血統と同じ国籍を子に与える血統主義であるのに対し、アメリカは出生した国の国籍が与えられる生地主義であるからだ。しかしケンは日本で生まれたとされているのに、アメリカ国籍。こんな不思議なことが起こりうるのだろうか?
……一応、可能性はある!前述のとおり、アメリカは生地主義。ゆえに日本であっても、アメリカ国籍の船・飛行機内、また治外法権である在日米軍基地、大使館などで出産した場合、アメリカ国籍になるケースがあるらしいのだ!!ケンの出生にはきっと感動的なドラマがあったにちがいない。
 
ケンの半生02
ドラマとかでよくあるだろ?
「お客様の中でお医者様いらっしゃいませんか?」ってやつ。
あれさ!

 
跡継ぎ争いは嵐の予感!?

ケンがマスターズ家の生まれということは、将来家を継ぐことは決まっていたのだろうか。いやいやこれがまた混み入った話なのだ。これについては『ストZERO3』のバックストーリーを確認いただきたい。マスターズ家一族の複雑な関係が垣間見れる。

マスターズ家で判明している人物に、ケンの叔父(母親の弟)がいる。叔父は超高級ホテル「ホテルマスターズ」を経営し、政界にも顔の利く大物である。その叔父はケンを「経営学の才あり」と見込み、後を継がせようとアプローチをかけているのだ。祖父ではなく叔父がマスターズ家の跡継ぎを考えているところをみると、ケンの祖父はなにかしらの理由(病気や死去)で現役を退いているのだろう。そのため、ZERO3劇中ではこの叔父がマスターズ財団の事業を統括している当主とみられる。わざわざ甥であるケンを後継ぎに考えているところを見ると、叔父は未婚か、子宝に恵まれなかったのではないだろうか。
 
◆マスターズ家想像図2
マスターズ家家系図02

叔父はケンを知人らに紹介するため、ホテルで格闘イベントを開催、ケンをエキジビションマッチに招待している。これはケンの将来を考え、ケンに経済界の著名人とのコネクションを作ってやる意図があった。その際の叔父のセリフは少々意味深である。

「公式な場でおまえを紹介できない以上、こんな方法をとるしかないんだよ。 おまえの将来のためさ」

甥を「正式に紹介できない」というのはどういうことなのだろうか。実際、このイベントでは「甥」ではなく「全米格闘技選手権王者」としてケンを紹介している。このセリフの真意とはなんなのだろうか。
これは推測だが、マスターズ家はケンの両親の結婚に反対していたのではないだろうか。ひょっとしたらケンの母は、勘当同然で日本に渡ったのかもしれない。マスターズ家の御曹司でありながら、『ストII’』のバックストーリーに「修行のため渡米した当初、アメリカには頼れる家族も友人もいなかった」と書かれているのが不思議だったのだ。(新声社/月間ゲーメスト平成4年9月増刊号) ケンの両親がマスターズ家一族の反対を押し切って結婚し、日本に渡ったのであれば、その子供が帰って来てもすんなり受け入れられるはずがなく、先ほどの話にもつじつまが合う。さらにマスターズ財団の跡継ぎ問題となれば、ことは重大である。日本に出て行った娘の子を、ほかの親族の誰が跡継ぎに迎え入れるだろうか。ましてや出て行った身でマスターズ姓を名乗ることに激怒しているかもしれない。幸い叔父はケンに対し非常に好意的だが、まわりはそれを認めない。叔父が、今の段階ではケンの素性を明かすべきではないと考えたのは、親族の反対が目に見えているからだ。そのためケンをまず格闘王として招待し、前もって経済界とのつながりを作っておこうとしたのだ。マスターズ家のお家騒動は、相当根深そうである。
 
ケンの半生02
ドラマとかでよくあるだろ?
「アンタなんかに○○家の実権は渡さないわよ!」ってやつ。
あれさ!


しかし叔父の気づかいをよそに、ケンは早々に会場を去ってしまう。
「……悪い、叔父貴。俺はやっぱり、金儲けには興味ねぇわ」
 
困難を乗り越え掴んだ幸せ

そんなケンだが、アメリカ格闘界ではトップに上り詰め、マスターズ財団の叔父からは経営学の才能を買われている。渡米当初から心の支えになってくれている恋人イライザの存在もある。ケンのその後の人生は、順風満帆であるようだ。恋人イライザとはその後結婚し、元気な男の子メルをもうける。そしてアメリカ西海岸に居を構え、幸せな生活を送ることとなるのだ。

◆マスターズ家想像図3
マスターズ家家系図03
生活拠点をアメリカに移してからは「拳」表記は見なくなる。
完全に「Ken Masters」に改めたのだろうか。


ケンも夫となり、父となり、一家の責任ある立場になったわけだが、マスターズ財団との関係はどうなったのであろうか。かつては叔父の誘いを「金もうけにゃ興味ねぇわ」とカッコよく断っていたケンだが、妻子を持つ身ではそれも通らなかった。その後、ちゃっかりマスターズ財団の跡を継ぎ、忙しい毎日を送っている。(ストIV) しかし格闘大会へは、リュウが参加する場合のみ出場を妻に許されている。(ストIII) ダッドリーにも自慢できるほどの高級車に乗っていることや、豪華な(悪趣味な?)クルーザーを所持していることから、金回りもいいようだ。(ストIII2nd)
 
◆マスターズ家想像図4
マスターズ家家系図04

ケンの半生02
「お前、跡継ぎ話蹴ったろ」って!?
やっぱ世の中はカネさ。
だろ!

 
全米格闘王、愛の劇場

このようにマスターズ財団との関係を中心にケンの人生を考察してきたが、駆け落ち同然の両親の結婚謎の残る出生両親の不和、それによる非行ドロドロとした財団の権力争い……。これらキーワードだけ並べると、まるで奥様が大好きな昼ドラ(お昼のドラマ)のようだ。世界的富豪マスターズ家の御曹司という誰もがうらやむ肩書きの裏には、壮絶な過去があったようである。
 
ソープ嫌い
ケンのプロフィール。
これは………?


ここで、ケンのプロフィールにある「嫌いなもの」を思い出していただきたい。“梅干し”と並んで、“ソープオペラ”というものが記されている。みなさんはソープオペラ(soap opera)とは何かご存知だろうか。実はこれ、アメリカでの昼ドラの呼び名なのだ。(石鹸洗剤メーカーがよくスポンサーに就く事に由来する。)
ケンがソープオペラを嫌いな理由…。それはドロドロとした愛憎劇や、泥沼の人間模様を見るたびに、自分の過去を思い出してしまうのかもしれない…。

幸せ一家
愛する妻と子、ついに幸せな生活を手にした。ケン・マスターズに幸あれ!! 
(シャドルー格闘家研究所 キャラ図鑑004:マスターズ家 より)
 
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プロフィール

りょう

Author:りょう
ストリートファイターの投げキャラ好きでパッド派。
ザンギエフやサンダー・ホークで十字キーをぐるぐる回します。



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