ストリートファイターブログ『レッドサイクロン』

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リボンとおだんご

 
リボンとおだんご

2003年。ストリートファイターは誕生から15周年を迎え、カプコンは様々なイベントやグッズを展開、ファンたちもお祝いムードに沸いた。初代ストIIからスパIIXまですべての性能差のキャラで対戦できる『ハイパーストII』が稼働。食玩や画集、フィギュアやアパレルが発売され、クレジットカードや24万円の高価な版画まで登場した。

そんな中、ファミ通から発売されたのが、DVD『STREET FIGHTER SAGA 格闘武眞傳』である。ストシリーズの歴史や開発者インタビューを収め、一見の価値ありの内容だが、パッケージイラストもまた見どころである。安田朗氏によって描かれたストリートファイターの集合イラストは、いつもとちょっと趣を変えた格闘家が集い、さながら15周年の同窓会のようである。

同窓会03
格闘武眞傳パッケージイラスト。

同窓会05
スーツに身を包んだ本田。

同窓会01
ケータイを使いこなすブランカ。

同窓会02
読書をたしなむ知的なザンギエフ。


そしてそんな中、一番目を引いたのが…春麗!
なんと…

同窓会04
子連れであった…!

たしかにいたいた。小学校のハタチの同窓会に小さい子の手を引いて来てたやつ。学年にひとりはいた。まさか春麗が子供を作ってくるとは…。しかもそのまんま小さくしたようなミニ春麗である。

しかし、このイラストを見たファンがネットで安田氏に「パッケージでつんりが手をつないでる子はだれ? (中略)出産でもしたの?」と尋ねたところ、氏は「3000人の弟子のひとり」「2代目春麗のつもりで描いた」と回答。春麗の子供でないことが判明した。春麗はストIII時、刑事を辞めクンフー教室を開いている。その弟子の中で、この子は春麗の跡を継ぐ存在なのだ。
それにしても教え子が3000人を数えるとは、春麗のクンフー教室も大きくなった(大きすぎ?)ものである。今回はそんなクンフー教室で修行する、ある女の子についてお話ししたい。


ストIII3rd

女の子の初登場は『ストリートファイターIII3rd』。秘密結社の総統ユリアンによる誘拐事件が発生。春麗はその事件の解決にあたるが、そのさらわれた人物こそ、今回スポットを当てるクンフー教室の女の子である。
犯人のユリアンにたどり着いた春麗は、女の子を無事解放する。まだ幼い女の子、あんなふんどし男に拉致され、ずいぶん怖い思いをしただろう。春麗の助けが来たときは、思わず彼女に抱き着いている。

ストIIIの弟子02
「おねえちゃーん!」

ちょっと気になるのがその呼び名。教室の先生と生徒の間柄なら、女の子は「先生」と呼びそうなものである。それが「おねえちゃん」なのだ。なぜ「おねえちゃん」なのか。アラサーとなった春麗が、生徒にムリヤリそう呼ばせているのかもしれない。

師弟01
「先生!」

師弟02
「……」

師弟01
「先生?」

師弟02
「……」

師弟01
「おねえちゃん!」

師弟02
「はあい!」


ストIIIの弟子01
春麗「“まだおねちゃん” ハイ、いっしょに!」
弟子たち「「「まだおねえちゃん!!!」」」



カプコンファイティングJam

カプコン格闘ゲーム5つの作品が入り乱れて闘う『カプコンファイティングJam』。そのストIIIの代表のひとりとなったのが春麗だ。エンディングには例の女の子が登場。まだ幼いにもかかわらず、ひったくり犯の男性を一蹴している。

ひったくり01
春麗が弟子の子供たちと歩いていると…
男がおばあさんからバッグをひったくった!
春麗が走り出そうとするより速く……!!

ひったくり02
弟子の子供たちがひったくり犯を一蹴!!
無事バッグはおばあさんのもとに戻ったのである。


大の男をものともしない強さ!そして春麗よりも速く攻撃を仕掛けたスピード!女の子はとんでもなく成長している。


ストV

女の子は『ストリートファイターV』にも登場。ついに名前がリーフェンだと判明した。とあるいきさつで、春麗はリーフェンを引き取り、いっしょに生活を始める。
一週間が経った。共同生活には慣れてきたようだが、リーフェンの表情はまだ暗い。そんなリーフェンが気になったのは、春麗の部屋にあった黄色いリボン。それは春麗が新米刑事だったころの髪留めだ。

ミニ春麗04
春麗の部屋で黄色いリボンを見つけたリーフェン。

ミニ春麗02
駆け出しのころの春麗。
黄色いリボンは当時のものだった。


ミニ春麗03
「つけてみる?こうやって結ぶのよ。」

リーフェンの髪を梳かしながら、春麗は駆け出しだったころを回想する。当時は父のゆくえを追って、ひとり躍起になっていた。頼れる者は自分のみ。他人を信じられずにいた。思い返しながら、春麗は心を閉ざすリーフェンにかつての自分を重ねていた。
春麗を変えたのはガイルやナッシュとの出会だった。春麗はふたりが力を貸してくれたことに感謝し、自分はひとりではないことを知るのだった。春麗は自分の過去を話し、人はひとりでは生きていけない、ともに助け合い、強くなるのだとリーフェンに説いた。

ミニ春麗01
「さあ、できたわ。」

リーフェンの髪をおだんごにし、黄色いリボンを結ぶ。リーフェンが口を開いた。
「私…私も誰にも頼れないと思ってた。」
リーフェンもまた、ひとりですべてを背負いこもうとしていた。しかし自分もひとりではないことを知る。リーフェンに笑顔が戻る…。

ミニ春麗05
「私も強くなりたい。おねえちゃんみたいに!」

こうして、思い、そして強さがリーフェンへ受け継がれてゆく-!


時を超え結ばれる絆

もう気づきだろう。ピンクの胴着に髪を結いリボンを結んだリーフェン。まるで春麗のようである。これはストリートファイター15周年時に描かれた2代目春麗にそっくりだ。しっかりと手を握っていたふたりの出会いが、10数年の時を経てストVで語られたのである!またストIII時、先生と教え子でありながら「おねえちゃん」の呼び名に違和感があったことも、故あっていっしょに暮らす師弟を超えた間柄だったことが明らかになった。実に…実に19年がかりの伏線回収である。

てっきりアラサーになったことを受け入れられずに「おねえちゃん」と呼ばせていたものだと思っていた。
ゴメンね!
 
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プロフィール

りょう

Author:りょう
ストリートファイターの投げキャラ好きでパッド派。
ザンギエフやサンダー・ホークで十字キーをぐるぐる回します。



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