ストリートファイターブログ『レッドサイクロン』

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パラレルワールドと正史

 
キャラクターの数だけ存在する、ストリートファイターの世界

『ストリートファイター』シリーズのストーリーをまとめる上で、まず“パラレルワールド”と“正史”について触れておきたい。パラレルワールドとは本来、「現実と平行し、交わることなく存在する複数の世界」のことをいう。「もしもこの時Aではなく、Bの道を選んでいたら、世界はどうなっていたのか?」などの仮想を形にする上で都合が良く、SF映画、漫画、小説などによく用いられる。

前置き004
漫画や映画でたびたび用いられるパラレルワールド。

TVゲームにおいては、行動選択によって結末の異なるRPG(マルチエンディング形式)や、複数のキャラクターから主人公を選び物語を展開させる対戦格闘ゲームなどによく見られる。 『ストII』で例を挙げると、リュウがベガを倒した場合の世界とケンがそうした場合の世界は、全く別ものであり交わることはない、といったものだ。ふたつの世界はお互いにパラレルワールドの関係にあるというわけだ。
つまり『ストリートファイター』シリーズは登場キャラクターの数だけ物語があり、パラレルワールドの集合体であるといえる。

前置き003  
『スパII』の春麗は「普通の女の子に戻る」か、「刑事を続ける」かを選べる。
見事にパラレルワールドを展開する、わかりやすいエンディングといえよう。


このように同一キャラクターであっても、物語は分岐し、パラレルワールドが生まれるのだ。



ZEROシリーズは別物!?

そして『ZERO』シリーズについて補足しておこう。 『ZERO』シリーズは時系列上、『ストII』シリーズより前の話にあたる。しかし『ZERO3』には、ベガが爆死してしまうエンディングが多数存在する。 『ZERO』シリーズでベガが死んでしまっては、話は『ストII』シリーズにつながらない。このため『ZERO』シリーズは、外伝的な作品だという見方が根強い。 「シリーズ本流はあくまでも『I』→『II』→『IV』→『III』であり、『ZERO』は別物」というのだ。

前置き001
『ストII』以前の話である『ストZERO』で爆発!!
「ZEROシリーズって、所詮パラレルでしょ!?」


しかし考えてみてほしい。 『ストII』のベガのエンディングはベガが世界を制服をするというものだが、続編『ストIII』『ストIV』では征服どころか、シャドルー自体が壊滅しており、話はつながらない。つまり本流と言われる作品どうしも、話がつながるとは限らないのだ。ストリートファイターの世界は、パラレルワールドの集合体なのである。『ZERO』シリーズだけ“パラレル”の部分を取り沙汰されるのはおかしいといえよう。

ここまで『ストZERO』シリーズが別物扱いを受けることになったのは、 『ストZERO』のスタッフインタビューで「パラレルワールド的な世界です」と発言があり、それまでの『ストII』シリーズとのつながりを曖昧にされたことにある。ナッシュでさえ、ガイルの戦友ナッシュと同一人物であるか明言をさけられたほどだ。シナリオ担当の村田氏はプレーヤーに勝手に想像してほしいとしているが、これが 「ZEROはストIIとは別!」という認識を与えてしまったのである。

前置き002 
うしろのホウキ頭は、どうみてもガイル。
それでもカプコンは同一人物とは認めなかった。


しかしこれは『ストZERO』が製作された当初の話であり、のちの『ZERO』シリーズはまた別の見方がされている。
ストリートファイター15周年記念DVD『格闘武眞傳』において、船水氏がZERO3を振り返り、そのコンセプトを「ナンバリングタイトルに入れてもおかしくないものを作る」と語っている。それまでガイルの戦友かどうか曖昧にされていたナッシュも、ガイルとの共同戦線で、ついに同一人物であったことが描かれた。当初『ストIII』は『ストZERO』との関係を、「別路線なので、ストIIIキャラがストZEROに出ることはありえない」と語られていたが、『ストリートファイターZERO3↑』ではストIIIのユンが登場し、ふたつのシリーズの世界をつなぐこととなった。(スタジオベントスタッフ 『ALL ABOUT ストリートファイターIII』)
また『ストリートファイターIV』では、ローズやコーディーなど『ZERO』シリーズの物語を受け継いでいる者が多い。

そして『ストリートファイターIVマスターガイド 拳の書』では、巻頭のシリーズ年表において「さまざまな派生作品があるが、ここでは「正史」ともいえるナンバリングタイトル(ZERO~III)」を中心に紹介していこう」と、『ストZERO』がストリートファイターシリーズのナンバリングタイトルであると名言された。

前置き006
『ZERO』シリーズは『ストII』キャラの過去を描くと紹介されている。

「ストZERO」と聞くと「パラレルでしょ?」と別物扱いするのは、すでに古い考えなのである。



引き継がれる歴史“正史”

ただし、その数々のパラレルワールドの中でも、のちの作品に引き継がれるエピソードというものがある。有名なところでは、『ストII』以前にナッシュは消息不明になっているというものだろう。『ストZERO3』ではナッシュがシャドルーを討つハッピーエンドもあるのだが、その後の物語にあたる『ストII』シリーズではベガの手により消息不明になっている。このようなのちの作品に引き継がれるエピソードを“正史”とし、この年表ではそれら正史のみを綴ってゆきたい。

前置き005
「え?ZERO3では頑張ったんだよ!?」
残念ながら彼の敗北は歴史的決定事項である。


なお、その他個々のエピソード(サンダーフット族襲撃事件等)は、重要と思われるものを私見で追加する。
 
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プロフィール

りょう

Author:りょう
ストリートファイターの投げキャラ好きでパッド派。
ザンギエフやサンダー・ホークで十字キーをぐるぐる回します。



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